出産するときに個人病院にするか、総合病院にするかを迷う方もいると思います。私自身は、個人病院で出産した経験がなく、総合病院で出産しました。
でも、総合病院で出産する人って、全体の4割弱。
確かに、友人、親戚も個人病院での出産の方が多い。
私は近くの個人病院で出産すると決めています
と考えられている方はいいのですが、
個人病院と総合病院の距離もそう変わらないし、どちらにしようかな?
と悩んでいる方もいらっしゃると思います。
そんな方の参考になればいいなと思っています。
総合病院の産科との出会い
私がまだ20前半の独身の頃、腰が急に痛くなり勤務先の病院でMRIを撮影してもらいました。
そのとき、画像を読影してくださった先生から、子宮内に影があることと後屈していることを指摘され、婦人科を紹介していただきました。
結局、その時の腰痛の原因は婦人科系の病気ではなく、後屈もそんなに酷くはないと言われました。
腰痛は婦人科系から来るものではなかったのですが、結局原因はわからず、数日で治っていました。
この半年後、妊娠検査薬で陽性反応が出たので、同じ産婦人科を受診しました。
この時は、夜になるとお腹がめちゃくちゃ痛くなるという症状がありました。
とにかく痛くて眠れませんでした
もしかしたら子宮外妊娠かもしれないから、総合病院を紹介するね
と言われ、総合病院の産婦人科を受診しました。
残念ながら、その時の赤ちゃんは心拍を確認することなく、流産してしまいました。
流産してから1年後、長男を妊娠しました。
その時は迷うことなく、総合病院を選択しました。
結局何かトラブルが起きたら総合病院に転院させられるんだから、それなら初めから総合病院にしよう
という考えになりました。
さらに、私は喘息を持っています。
それも、総合病院を選んだ理由でもあります。
私の主治医は、40代後半くらいの男性の産婦人科の副部長(現在は部長)先生でした。
あっさりとしていて、話しやすい先生でした。
初めての妊娠で流産しているため、
不育症の可能性があるから少量のアスピリンを服用してもらうね。
と言われ、しばらくの間、少量のアスピリンを服用していました。
幸い、長男は順調に大きくなってくれ、特にトラブルもなく出産できました。
総合病院で出産するメリット
妊娠中、分娩時、産後のトラブルにも迅速に対応ができる
当然ですが、分娩中、産後、何事もなく退院したいですよね。
日本の妊産婦死亡率は、出生10万人あたり5人。181ヶ国中167位。
これって、少ないと思いますか?世界的に見たら少ないです。
妊産婦死亡率1位のシエラレオネは1360人。
とんでもない数ですね。それに比べたら少ないけど、1年間に100万人の赤ちゃんが生まれるとしたら、50人のお母さんか亡くなる計算になります。
この割合は、交通事故死亡率と同じくらいの割合です。
さらに、亡くなりはしなかったけど重症となった妊婦さんは出生10万人あたり400人だそうです。
亡くなった妊婦さんの約70倍の妊産婦さんが危険な状態に陥っているそうです。
出産は、安全で当たり前だと思われている方が多いと思います。
それって、大きな間違いなんですよね。
妊娠期間中特にトラブルがなかった妊婦さんでも、突然重篤な状態に陥ることがあるのが出産の怖いところ。
これは、お母さんだけじゃなくて、赤ちゃんにも起こりうること。
お母さんも赤ちゃんも命がけです。
だから、何かトラブルが起きた時に、すぐに他の診療科が併設されている総合病院は安心感はありました。
総合病院で出産するデメリット
健診の待ち時間が長い
総合病院の待ち時間は、2~3時間待ちが当たり前な感じがします。
確かに初診はかなり待ちました。
でも、2回目からは予約時間が決まっていたので、1時間もあれば会計まで済ますことができました。
長男の時は、病院勤務をしていました。
上司と相談し、仕事の休憩時間に健診を受けに行っていました。(勤務先には産婦人科はなかったので別の病院に行ってました)
休憩時間は1時間だけど、妊婦健診の時は長く取っていいから
と言ってもらっていました。
妊婦健診は、たいていは1時間で終わっていましたが、病棟などで緊急の処置が必要な患者さんがいて、主治医がその処置にあたる場合は、処置が終わるまで待たないといけないこともあります。(これは個人病院でも同じかもしれませんね。)
私は、待ち時間が長い場合に備えて、雑誌や文庫本を持って行きました。
あと、お昼前くらいの予約で、血液検査などがない場合はおにぎりを持って行き、待合室で食べていました。
時には、他の妊婦さんとお話もしていました。
総合病院の産科は食事が質素
個人の産院の食事って、すごく豪華ですよね!
ボリュームと質が全然違う!
総合病院でしか出産したことがない私にとっては羨ましいかぎりです。
総合病院は、病院食とまではいかないにしても、やはり個人病院に比べると質素ですね。
制限がない産褥食でこんな感じ。(私が出産した病院の食事は撮影していなかったので、従姉妹に提供してもらいました)
当然ですが、必要な栄養バランスを考えた食事を提供してくれます。
産科だけでなく様々な病棟を抱えた総合病院では、産科だけに特別なメニューをというのは難しいんですよね。
ただ、授乳をしているとお腹がすくので、夫が持ってきてくれたお菓子などを少し食べていました。
長男を出産した一昔前は、総合病院の産科の食事=質素 でしたが、今は個人病院みたいな食事を提供してくれる総合病院もあるみたいですね。
自由に動き回ることもできないし、睡眠不足にもなってるから食事だけが楽しみなの!
という方には食事が豪華ではない病院はおすすめできないですね。
大部屋は気を遣うし個室は部屋代がかかる
長男を出産した当時(2005年)、面会の制限はほとんどなく、友達でも病室に入って、赤ちゃんにも面会できました。
親戚も多く、面会に来てくださる人数も多くなりそうだったので、個室にしました。
本当は大部屋でよかったけど、義母に言われたからです
私が入院していた総合病院の産科の個室は広く、洗面台、トイレ、冷蔵庫、ソファがありました。室料1日10,000円。
高い!!
個室だと、母子同室になった時に、夜中に赤ちゃんが泣いても他の人に気を遣わなくていいのはメリットですね。
でも、実際、面会に来てくれる方は、日を選んで来てくれますよね?
たいてい大安か土日を選んで来てくださいました。
そしたら、大安の日や土日は面会の人が多いけど、他の日は基本的に赤ちゃんと2人なんですよね。
だだっ広い個室は、寂しかったです。
でも、その病院にはみんなが集まる授乳室があったので、寂しくなったら授乳室で授乳していました。
そこで出会ったママさんとは今でも年に1回は会っています。
そして、次男の時は、別の病院で出産しました。
4人部屋でした。
大部屋だと、他のママさん達とお話して気が紛れたり、情報交換ができたりすることもあります。
人見知りの方にとっては、苦痛かもしれませんね。
私の時は、隣のママさんは双子ちゃんを出産。
前のママさんも帝王切開で傷が痛そうで苦しんでいました。
あと1人は初産のママさん。やっぱり気を遣いました。
しかも、息子の泣き声が大きかったので余計に。
双子ちゃんのママさんは、退院したら大変だろうから夜起こしちゃかわいそうだよな
とか思ったり、特に前の赤ちゃんは、泣いてもおとなしいかったので、大きな声で泣くので申し訳なくてしかたなかったです。
泣かさないように、泣かさないようにと気は遣いますね。
個人病院だと、どの部屋個室で、シャワーまでついている病院のありますよね。
総合病院だと、シャワーの予約をしなければいけないところも多いのではないでしょうか。
しかも時間制限があり、長男を出産した病院も次男を出産した病院も1人15分でした。
15分のシャワーは結構慌ただしいです。
まとめ
総合病院にも個人病院にもメリット、デメリットはあります。
大切なのは、自分自身が何を重要視するかだと思います。
私の場合は、とにかく母子ともに元気に退院することを最重視していました。
結局は特にトラブルもなかったので個人病院でも問題はなかったと思います
でもそれは当時はわからないからね
妊娠中いくら順調で何の問題がなくても、分娩時にどんなアクシデントが起こるかはわかりません。
そんな時に、1分1秒でも早く治療を開始できる環境が良かったのです。
そのためには、食事、部屋、シャワーとかは妥協できました。
もし、私と同じ考え方であれば、総合病院を選んだ方が、万が一の時に後悔せずに済むかもしれないですね。
ぜひ、パートナーとよく話し合って決めてくださいね。
ちなみに、私の夫は、
もしもの時にすぐに助けてくれる総合病院がいい
とのことでしたので、揉めることもなく決まりました。